限定承認について

限定承認について

限定承認とは、相続方法の一つであり、プラスの財産の限度においてマイナスの財産を相続する方法です。プラスの財産もあるが、借金などのマイナスの財産もあるという場合に有効な方法です。
しかしながら、限定承認を手続きをするのは稀なケースです。というのも限定承認の手続きは非常に複雑な上、相続人全員で共同して行う必要がある為です。

限定承認の手続きは、相続があった事を知った日(通常は死亡日)から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。この期限内に相続人の調査、財産調査を行い、相続方法を決めて必要書類を収集・作成し、家庭裁判所に申述しなければならない為、専門知識がないと困難な手続きでもあります。

また、相続放棄は相続人各人が自分の判断により、自分だけで手続きすることもできますが、限定承認は法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)全員が共同して行わなければなりません。
もし法定相続人の一部が行方不明であれば、「不在者の財産管理人」という役割の人を家庭裁判所に選んでもらった上でその人と一緒に限定承認の手続きをします。
なお、仮に相続人の1人が熟慮期間を過ぎており、残りの相続人がいまだ熟慮期間内であれば、全員で限定承認をすることができますので、ご安心下さい。

限定承認の手続きをする件数でいえば、相続放棄が年間に数十万件あるのに対し、限定承認は数百件です。したがって、国家資格者であっても相続に精通している専門家でないと、不慣れな中での進行となるので時間がかかってしまったり、不備が発生したりといったリスクを伴ってしまいかねません。

限定承認をお考えの方で、手続きをご自身で行ってみようとお考えの場合には、大変リスクを伴いますので早めに相続の専門家にご相談されることをお勧めいたします。
広島で限定承認におけるご相談でしたら、広島相続遺言まちかど相談室へお気軽にお問い合わせください。相続におけるご相談を親身にかつ迅速にお手伝いさせていただきます。