ご相談解決事例

入院中の夫が遺言書の話をしてくるのですが、病床でも遺言書を作成することはできるでしょうか。

2021.04.10

行政書士の先生にご相談です。入院中の夫が遺言書の話をしてくるのですが、病床でも遺言書を作成することはできるでしょうか。(広島)

行政書士の先生、どうかお話を聞いてください。

私は広島の中心街からほど近いマンションで暮らしている60代の主婦です。15歳年上の夫は4年前から広島市内の病院に入院しており闘病生活を続けていますが、病状は芳しくありません。主治医の先生からも「覚悟しておくように」といわれているような状況です。

だからでしょうか、最近夫がしきりに遺言書の話をするようになり困惑しています。相続人は私と二人の子どもになりますが、自分の死後、相続のことで私たちが揉めてしまわないか心配でならないそうです。とはいえ、意識等ははっきりしているものの外出できるような状態ではないので、専門家に直接お会いして遺言書を作成することは不可能だと思われます。病床にある夫でも遺言書を作成することはできるでしょうか?(広島)

ご自身で自書し押印できる状態であれば、病床にあっても遺言書の作成は可能です。

遺言者である旦那様の意識がはっきりされていて、遺言の本文・作成日・署名を自書、押印できる状態であれば、病床にあったとしてもすぐに遺言書を作成することができます。

その場合の遺言書は「自筆証明遺言」となりますが、財産目録に関しては自書する必要はなく、ご家族がパソコン等で作成した表や預金通帳のコピーを添付すれば問題ありません。

遺言書の全文を自書するのが難しそうな場合は、病床まで公証人が出向き作成をお手伝いする「公正証書遺言」という方法もあります。

≪公正証書遺言のメリット≫
➀方式等での不備による遺言の無効を回避できる。
②作成した遺言書の原本は公証役場にて保管。紛失の心配がない。
③自筆証書遺言では必要となる家庭裁判所での検認手続きが不要。

※2020年7月より法務局での自筆証書遺言の保管が可能となり、保管申請された遺言書に関しては家庭裁判所での検認手続きは不要。

ただし、公正証書遺言で作成する場合は二名以上の証人および公証人の立ち会いが必要となり、日程調整に時間がかかるケースも少なくありません。旦那様の身にもしものことが起こり遺言書自体の作成ができなくなるという事態を回避するためにも、早急に専門家へ相談し、証人の依頼を済ませることをおすすめいたします。

広島にお住いの皆様、遺言書の存在は遺産相続において大変重要な役割を担うことになります。ご自分の死後、大切なご家族が相続のことでお困りにならないよう、専門家に相談しながら元気なうちに遺言書の作成に取り組むことをおすすめいたします。

また相続人となられた場合も、お亡くなりになった方の意思を尊重した相続手続きについて疑問点・不安点がありました際は、ぜひ広島相続遺言まちかど相談室までお気軽にご相談ください。

広島相続遺言まちかど相談室では広島近郊にお住いの皆様の頼れる専門家として、遺言書作成はもちろんのこと、相続全般についても親身になってご対応させていただきます。

初回のご相談は無料ですので、どんなに些細なことでもまずは広島相続遺言まちかど相談室へお問い合わせください。